非公式ファンサイト1.0正式版対応最終更新: 2026年7月11日
その他更新: 2026/7/2

専用サーバーの建て方と運用ノウハウ — VPSで実際に運用してわかった落とし穴

招待コード・専用サーバー・レンタルサーバーの比較から、VPS(ConoHa等)でのSteamCMD構築手順、PalWorldSettings.iniの主要設定一覧、そして実運用で踏んだ「稼働中にiniを編集すると設定が消える」罠まで。実際にVPSでサーバーを運用している筆者の実体験ベースで解説します。

パルワールドを友達と遊ぶ方法は1つではありません。この記事では、マルチプレイ3方式の違いと、VPSで専用サーバーを実際に運用している筆者の実体験をもとにした構築・運用ノウハウをまとめます。とくに「稼働中にサーバー設定ファイルを編集すると、変更が丸ごと消える」という公式ドキュメントに書かれていない罠は、これからサーバーを建てる人に必ず知っておいてほしいポイントです。

マルチプレイ3方式の比較

方式最大人数費用ホストがオフラインの時向いている人
招待コード(協力プレイ)4人無料遊べない少人数で気軽に
専用サーバー(自前構築)32人VPS代 月1,000〜2,500円前後24時間遊べる費用を抑えて常時稼働したい
レンタルゲームサーバー32人月1,300〜3,000円前後24時間遊べるコマンド操作を避けたい

POINT: 招待コードのマルチは「ホストがゲームを起動している間だけ」ワールドに入れます。生活リズムが違う友達と遊ぶなら、24時間動き続ける専用サーバーが圧倒的に快適です。逆に夫婦・兄弟で同じ時間に遊ぶだけなら招待コードで十分です。

ワールドを専用サーバーへ引っ越す場合のセーブデータの扱いは引き継ぎvs新規スタートの判断ガイドも参考にしてください。

VPSでの構築手順(ConoHa等・Linux)

筆者はConoHa VPS上でLinux版サーバーを実際に運用しています。大まかな流れは次の5ステップです。

1. VPSを契約する

メモリ16GBプランを推奨します。公式の必要要件は最低4GB〜となっていますが、実際に運用してみると8GBでも長時間稼働でメモリを食いつぶして不安定になる場面があります。パルワールドのサーバープロセスはメモリリーク気味に膨らんでいく挙動があるため、余裕を持たせるのが正解です。

メモリ評価備考
4GB非推奨起動はするが数人で遊ぶと厳しい
8GB最低ライン長時間稼働で不安定になりがち。定期再起動前提
16GB推奨4〜8人+拠点開発が進んでも安定

ConoHa・Xserver VPS・さくらVPSなどには「パルワールド用テンプレート」が用意されていて、OSイメージを選ぶだけでサーバー一式が構築済みの状態で起動できます。手動構築が不安ならテンプレートを使うのが最短です。

2. SteamCMDでサーバー本体を導入する

手動で入れる場合はSteamCMD(Steamのコマンドライン版)を使います。

steamcmd +login anonymous +app_update 2394010 validate +quit

2394010 がパルワールド専用サーバーのアプリIDです。validate を付けておくとファイル破損時の検証もしてくれるので、アップデート時もこのコマンドをそのまま使い回せます。

3. ポートを開放する

パルワールドは UDP 8211番 を使います。VPS側のファイアウォール(セキュリティグループ)とOSのファイアウォール(ufw等)の両方で開けるのを忘れずに。コミュニティサーバー一覧に載せる場合は 27015/UDP も開けます。

4. systemdでサービス化する

手動起動のままだと、SSHを切ったら止まる・落ちたら誰かが手で上げ直す、という運用になってしまいます。systemdのユニットを作って自動起動・自動復旧させるのが定番です。

[Unit]
Description=Palworld Dedicated Server
After=network.target

[Service]
User=steam
WorkingDirectory=/opt/palworld
ExecStart=/opt/palworld/PalServer.sh
Restart=always

[Install]
WantedBy=multi-user.target

Restart=always を入れておけば、サーバープロセスがクラッシュしても自動で立ち上がり直します。

5. ゲームから接続する

タイトル画面の「マルチプレイに参加する(専用サーバー)」から、サーバーのIPアドレス:8211 を直接入力して接続します。

PalWorldSettings.ini の主要設定

サーバーの挙動は Pal/Saved/Config/LinuxServer/PalWorldSettings.ini(Windowsなら WindowsServer)で調整します。初期状態ではほぼ空なので、同梱の DefaultPalWorldSettings.ini の中身をコピーしてから書き換えます。

よく触ることになる項目を実体験ベースで抜粋します。

設定項目意味既定値実運用メモ
ServerNameサーバー名-一覧公開時の表示名
ServerPassword参加パスワードなし野良の侵入防止に必ず設定
AdminPassword管理者パスワードなしゲーム内Adminコマンド用
BaseCampMaxNumInGuildギルドの拠点数上限4筆者サーバーでは9に変更して運用中。拠点をたくさん作る遊び方なら真っ先に上げたい
BaseCampWorkerMaxNum1拠点で働けるパルの数20(旧版は15)上限50。既存ワールドではiniが効かずWorldOption.sav側の編集が必要になる既知の不具合報告あり
ExpRate経験値倍率1.02.0にすると社会人グループでもテンポよく進む
PalCaptureRate捕獲率倍率1.0厳選重視なら上げすぎ注意
PalEggDefaultHatchingTime巨大タマゴの孵化時間(時間)72.0配合厳選をやるなら短縮推奨。0で即時孵化
DeathPenalty死亡ペナルティAllItem(アイテムのみドロップ)が人気
AutoSaveSpanオートセーブ間隔(秒)30.0短すぎるとカクつきの原因になることも

【最重要】稼働中にiniを編集してはいけない

ここがこの記事でいちばん伝えたい実体験です。

パルワールドのサーバーは、停止(シャットダウン)時にメモリ上の設定でiniファイルを上書きします。 つまりサーバーが動いている間にPalWorldSettings.iniを書き換えても、次にサーバーを止めた瞬間、編集前の内容に書き戻されて変更が消えます。

筆者は拠点数上限(BaseCampMaxNumInGuild)を変更したとき、稼働中に編集→再起動という手順でやってしまい、「何度書き換えても元に戻る」現象にハマりました。正しい手順は次の通りです。

POINT: ini編集は必ず「(1)サーバー停止 → (2)ini編集 → (3)サーバー起動」の順で。編集してから止めるのではなく、止めてから編集する。この順番さえ守れば設定は確実に反映され、起動後も保持されます。

systemctl stop palworld
vi /opt/palworld/Pal/Saved/Config/LinuxServer/PalWorldSettings.ini
systemctl start palworld

運用を楽にする工夫

管理ツールを入れる

コマンド操作を毎回SSHでやるのは面倒なので、ブラウザから起動・停止・設定変更・ログ確認ができるWeb管理ツール(palworld-manager系のOSSや、各VPSテンプレート付属の管理画面)を入れておくと運用がぐっと楽になります。筆者のサーバーもブラウザの管理画面から日常操作をしています(それでもini編集の停止→編集→起動の原則は同じです)。

定期再起動を仕込む

前述の通りサーバープロセスはメモリを溜め込みがちなので、1日1回、人の少ない早朝に自動再起動を入れておくと安定します。cronで systemctl restart palworld を回すだけです。

バックアップは Saved ディレクトリを丸ごと

ワールドデータは Pal/Saved/ 配下に全部入っています。ここをcronで日次tarアーカイブしておけば、ロールバックが必要になっても安心です。

0 5 * * * tar czf /backup/palworld-$(date +\%Y\%m\%d).tar.gz /opt/palworld/Pal/Saved

アップデート直後はセーブデータ互換の問題が起きることもあるので、パッチ速報を確認してからサーバー側を更新する運用がおすすめです。

まとめ

  • 生活時間が違う仲間と遊ぶなら専用サーバー一択。VPSなら月1,000〜2,500円程度で32人サーバーが持てる
  • メモリは16GB推奨。8GB以下は定期再起動前提
  • iniの編集は「停止→編集→起動」の順番厳守。稼働中に編集すると停止時に書き戻されて消える
  • systemd化・定期再起動・Savedディレクトリの日次バックアップまで仕込んで、初めて「運用」と言える

サーバーを建てたら、拠点数上限や孵化時間などを自分たちの遊び方に合わせて調整していきましょう。設定調整で遊びやすさは劇的に変わります。

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